倉敷青陵高校で高校生向けアントレプレナーシップ教育を実施
本学イノベーション・マネジメントコア(IMaC)ベンチャー支援フィールドは7月19日、岡山県立倉敷青陵高等学校と連携し、高校生のアントレプレナーシップ教育を目的としたワークショップを開催しました。
本学は、岡山県内の起業機運を醸成することを目指し、地域の自治体・企業・教育機関等と連携した事業を行っており、今回のワークショップはその一環となります。
ワークショップは社会に存在する課題を自分事として捉える課題発見力や共感力を育み、不確実性の高い環境下でも自身の持つ資源を超えて課題解決や未来創造の機会を追求し行動を起こす精神と態度の獲得によるアントレプレナーシップの醸成を目的としています。
今回は、青陵高校の総合的な探究の時間である青陵探究ゼミを活用して、生徒の身近な課題の解決をテーマとして開催。ワークショップには青陵高校2年生約300人が参加し、各グループの研究テーマについて中間発表を行い、それぞれの内容について、岡山大学DS(データサイエンス)部の部員約20人が、発表方法や今後の研究の進め方についてアドバイスを行う形で進行しました。
過疎地域における公共交通の在り方を研究テーマとしたグループからは、鉄道会社の経営負担軽減と利便性向上を両立するための施策について発表がありました。発表をうけてDS部員は、全国のMaas実証事例をベンチマークし、研究を進めるようアドバイスしました。また、情報セキュリティに関する研究をしている生徒に対しては、DS部員からCTF(Capture The Flag)への参加によるスキルアップの提案があり、後日当該生徒を実際に本学の研究室に招き、セキュリティ技術の基本についての指導が行われました。ワークショップに参加した高校生からは「憧れの先輩から具体的なアドバイスをもらって視野が広がった。最終発表に向けて引き続き研究活動を頑張りたい」などの感想がありました。
本取り組みは、今年5月に本学が参画する中四国の大学プラットフォーム「Peace & Science Innovation Ecosystem」が採択された、JST大学発新産業創出プログラム「EDGE-PRIME Initiative」の一環として実施したものであり、岡山大学が本事業による岡山県内の高校生等へのアントレプレナーシップ教育プログラムを提供するのは今回が初めてです。
本学は、今後も岡山県内の小中高生のアントレプレナーシップ醸成のために各種活動を行ってまいります。
※EDGE-PRIME Initiative
政府において、新しい資本主義の実現に向けた重点投資の主要な柱の1つとしてスタートアップを位置づけ、スタートアップを5年で10倍増とする目標を掲げています。スタートアップ創出の抜本的拡大のためには、起業を志す人材を育成する機会の抜本的拡充が重要です。こうした状況を踏まえ、スタートアップ創出の基盤となる人材の量や多様性を増やすため、拠点都市を中心に、アントレプレナーシップ教育の機会を高校生等へ拡大する取り組みをEDGE-PRIME Initiativeとして支援します。
※岡山大学DS(データ サイエンス)部
岡山大学DS部は2021年に結成された学生サークル。「身近な課題をパパっと解決」をモットーに文理や学年の枠を超え技術と大学での学びの成果で問題解決に挑む。現在の部員数は約150人。
【本件問い合わせ先】
研究協力部 産学連携課
TEL:086-251-7151