トークイベント「3年後になくなる仕事、増える仕事~AI時代のアントレプレナー発想~」を開催
研究・イノベーション共創機構スタートアップ・ベンチャー創出本部は、3月4日に共育共創コモンズにて、株式会社TIMEWELL・GOB株式会社と共同で、AIの進化に伴うビジネス環境の変化や、これからのアントレプレナーに求められる発想力について議論するトークイベント「3年後になくなる仕事、増える仕事~AI時代のアントレプレナー発想~」を開催しました。
イベントでは、本学卒業生であり、株式会社TIMEWELL代表取締役CEOの濱本隆太氏、GOB株式会社取締役ファウンダーであり、「おかやまテックガレージ」アドバイザーでもある山口高弘氏が登壇し、AIが可能にする仕事と人間が担うべき仕事の変化、アジア圏の動向と日本の取り組みなど、多岐にわたるテーマが議論されました。

トークセッションの模様(右が山口氏、左が濱本氏)
濱本氏は、AIの進化が指数関数的に進んでおり、エージェント技術※の発展によって、仕事の役割分担が大きく変わると指摘しました。
とくに、反復作業や運転手、中間管理職、販売員などルーチンワークの職種は縮小し、創造性や共感を必要とする職種の価値が高まる可能性が高いと述べました。
また、現在、ビジネスは「AIをどれだけ使えるかのゲーム」の局面を迎えているとし、AIリテラシーに加えて、クリティカルシンキング、データ分析、プログラミング、適応力、生涯学習などが求められると強調しました。
トークセッションでは、濱本氏と山口氏が、AIがアントレプレナーをどのように支援できるかについて意見を交わしました。AIは固定概念がなく、仮説検証のプロセスを迅速に行えるため、起業家にとって強力なツールとなることが説明されました。
また、フィジカルな価値が相対的に向上する点や、AIが発展することで相対的に成長する分野があることについても議論が交わされました。
さらに、アントレプレナーが持つべき発想として、「まずAIを触ってみること」や「医療・農業などデータ化されていない領域を開拓すること」が挙げられました。
また、現場(顧客)やAIの本場(シリコンバレー、深圳など)へ実際に足を運ぶことで視野が広がり、重要な出会いが生まれるとアドバイスしました。
このイベントには約10人の参加者が集まり、AI時代のキャリア選択やビジネスチャンスについての具体的な質問が寄せられるなど、活発な質疑応答が行われました。
本学では、スタートアップ・ベンチャー創出本部が起業支援の窓口となり、技術シーズやビジネスプランの事業化に向けたアドバイス、経営相談先の紹介など、起業に関するさまざまな支援を行っています。
ベンチャー企業設立に関心をお持ちの教職員・学生の皆さんは、ぜひお気軽にご相談ください。
※エージェント技術:AIが特定のタスクを自律的に遂行し、人間の意思決定をサポートするシステム。例えば、業務の自動化、情報の整理、最適な選択肢の提示などを担うことで、ビジネスプロセスの効率化に貢献できる。また、AIエージェントは、自然言語処理や機械学習技術を活用してユーザーの意図を理解し、複雑なタスクを実行することが可能であり、近年では、エージェント技術が進化し、単なる補助的な役割にとどまらず、自律的に意思決定を行い、継続的に学習しながら業務の最適化を実現するケースが増えている。
【本件問い合わせ先】
岡山大学スタートアップ・ベンチャー創出本部
E-mail:start-up1◎adm.okayama-u.ac.jp
※@を◎に置き換えています。